3年前に新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で感染し亡くなった乗客13人を追悼する式典が3日、船が着岸した横浜港の大黒ふ頭(横浜市鶴見区)であった。船では当時、乗客乗員3711人のうち、712人の感染が確認された。
昨年の追悼式典はオンラインでの開催だったが、今年は初めて現地で開かれ、当時の乗客ら約30人が参加した。黙禱(もくとう)の後、乗客の一人で、札幌市の千田忠さん(79)は、「船は感染症に対して脆弱(ぜいじゃく)と言われている。根本的な対策による安全性の確保が求められる」と呼びかけた。
隔離された船内で何が起きたのか――。千田さんら乗客の呼びかけで、政府や運航会社に検証を求める会が2021年3月に発足。週に1回の勉強会を重ねてきた。「何人感染という情報は得られたが、これからどうなるのか、説明はなかった」と千田さんは船内隔離の日々を振り返る。
声明で「同じ事態を再び起こさないために、何が必要なのかを明らかにする」と検証の必要性を強調し、国や運航会社への働きかけを強めると訴えた。
国は昨年11月、国際クルー…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル